drums system store bypass tuner looper select back 


約250ドルを賭して、名うての某ソフトシンセを購入してしまった。ただでさえ薄っぺらい学生の財力では、ソフト一つ買うのにもそれなりの決断力と根気がいる。それが英断かどうかはひとつの賭けで、後悔はしたくはないから、いつも新しい環境に飛びこむことに臆病になってしまう。言い換えれば、それに自信がないからである。ろくな音楽を作れないくせに、こんなものを買ってなにになるのだ、と毎度のこと思ってしまうのだ。というのは、おそらく同年代で活躍するバンドやアーティスト、モデル、アイドルの存在にひそやかな劣等感を抱いてることを否定できないからだ。かたや同い年の端正な女の子が著名な二枚目俳優とスクリーンのなかでさやかに笑うのに対し、かたやポップコーンを下品に噛み砕く、ようわからんクソみたいな音楽を生産するだけが趣味の下卑た人間なんぞや、ひょっとしたら足元に転がるコーンの残滓以下ではないかと思わず疑ってしまい、同い年であるのにもかかわらずこの差はなんなのだろうという劣等感や諦めのようなものを感じてしまう。そもそも年齢という記号をくくりにして等しく比べることが甚だおかしく愚かな行為であるのに。

高校に入ってまだ間もない頃、学生達が集まる小さなライブハウスで、我々は初めてのライブをした。その企画に出演するバンドのなかで、今回のライブをもって無期限活動休止をしてしまうというバンドがいた。訊くとなんとメンバーは我々と同い年だという。こちらは初めてライブハウスで演奏するというのに、そのバンドはライブのパフォーマンスもさることながら、たくさんのファンをひっさげて、かなりライブ慣れした演奏を我々に見せてくれた―曲はもちろんオリジナルである。このギグの最後の曲が、青臭いながらも今でも記憶に残っている―。この出来事は私にかなり大きな衝撃を与えた。この人は今までどんなふうに生きてきたのだろうか?我々がまだバンドさえ組んでいなかったときから、彼はどれほどのライブをしてきたのだろうか―?

(続くけど続かない)

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

w

%s と連携中